私は鍼灸師が一番得意な分野は自律神経のバランスを調整できることではないかと最近あらためて考えておりました。自然治癒力を生かすには自律神経のバランスが鍵を握ります。全ての痛みや不調、病気の原因のひとつである自律神経に目をむけて治療をすれば鍼灸師もまだまだみなさんにお役にたてるのではないかと思っています。
▼平田式熱鍼療法
私は日本自律神経免疫治療研究会の第24回研究会から参加を始めました。今までの磁気を使ったツボ療法で培ってきた経験からも自律神経のバランスが多くの不調の原因であると感じていました。さらに冷えが根元にあることもわかってきました。そこでたまたま知ったのが平田式熱鍼療法でした。
研究会の前日にすこし飲み過ぎて体調がいまいちだったのですが、アミテック通商の小栗社長にちょっと治療をしてもらったら身体が軽くなり研究会を万全で聞く事ができました。
■十二反応帯とは?
からだには12の帯状の区切りがあって、それぞれが内臓と密接な関係を持っています。たとえば胃に異常があるときは、同じ番号・色のオレンジの部分の皮膚に、痛みやハリ・コリとなって現れます。この部分に熱刺激を与えると、内蔵の働きの調整が図られていきます。
■十二反応帯の使い方
(1)過敏帯(周りより特に熱く感じる所)を探す
十二反応帯分布図を見ながら、腕(手のひら側)をトントンと軽く叩いていき、過敏帯(周りよりも“ビリッ”と特に熱く感じる所)の番号・色をチェックしてください。
⇒同じ番号・色に対応する内臓の機能が少し弱っている可能性が
あります。
例:便秘などお腹の調子の悪い時には、9番・こげ茶色の大腸帯が
周りより一瞬熱く感じます。(2)過敏帯を治療する
(1)で特に熱く感じた過敏帯が全て治療箇所となります。(同じ番号・色であれば、からだのどの部分でも宜しいですが、お腹と背中が特に効果的です。)
⇒過敏帯から脊髄神経を通して、その内臓の機能の調整が図られて
いきます。平田式熱鍼療法の大きな特徴
これはとても分かりやすい治療だと思いました。このイラストの場所に熱鍼にて刺激を与えてその反応で臓器との関連性をみて治療をしていきます。身体の調子をあげるのにもとても良いですし、既に身体のどこかに痛みや不調を感じているようであれば臓器との関連を考えて筋肉や関節のバランスを調整することも可能です。
11月からこの治療方法についても研究して実践していきます。
▼あとがき
やはり人間の身体は冷えによる影響を多大に受けているのだと痛感しました。ストレスを受け続けていると身体はだんだんと冷えてきます。重い病気を患っている方は冷え性で低体温であることが多いです。これらを根本から治していければ必ず調子は上がってきます。体温が37度近辺になると調子が悪いという人は慢性の痛みや不調を抱えているはずです。平熱が36.5度以上ある人は健康でストレスに強い人が多いです。体温をあげて健康になりましょう。
▼おすすめ
「体を温める」と病気は必ず治る―クスリをいっさい使わない最善の内臓強化法 | |
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石原 結實
三笠書房 2003-03 |