GLI010 糖尿病とインスリン抵抗性

運動療法でインスリンの効果を高めよう 【糖尿病3分間ラーニング】

インスリン抵抗性とは糖尿病の患者さんなら一度や二度は聞いたことがあるかと思います。以前からほとんど変わらずに身体内でインスリンが分泌されてもいるにも関わらず血液中のインスリン濃度から考えられる血糖降下作用がなく血糖値が下がりにくい状態のことを「インスリン感受性の低下=インスリン抵抗性」と言います。

2型糖尿病の発症する際には「インスリン分泌不全」と「インスリン抵抗性」が関係していることは既に知られていると思います。インスリン分泌が減少する原因の大きな要因の一つにに遺伝的要因と言われていますが、インスリン抵抗性は遺伝的要因と過食による肥満、運動不足およびストレスなどの環境的要因が加わります。

遺伝的な部分は自分ではどうすることもできないことがあるかと思いますが食生活管理についてはしっかりと取り組みをすることがとても大切だと思います。

糖尿病や肥満もさることながら、高血圧や脂質異常症についてもインスリン抵抗性の存在は見逃せない。
血圧を上げる調節機構、「レニン・アンジオテンシン系」によってインスリンの標的細胞内でのシグナル伝達は抑制され、インスリン抵抗性を引き起こす。一方で、インスリン抵抗性に引き続いて起こる高インスリン血症は、腎臓からのナトリウム排出を抑制したり、交感神経を亢進させるなどのさまざまな作用によって高血圧を招く。

インスリン抵抗性は、脂肪の合成と分解のバランスも崩す。毛細血管内皮細胞の表面にあり、血液中の中性脂肪を分解して細胞内に取り込む「リポたんぱくリパーゼ」は、インスリン抵抗性によって産生も活性も低下するため、血中の中性脂肪は行き場をなくす。また、脂肪細胞が分解して生じた遊離脂肪酸は肝臓へ流れ込み、中性脂肪が作られ肝臓に貯め込まれる。
まさにインスリン抵抗性は、メタボリック症候群とは切っても切り離せない関係にあるといえる。
(参考文献:藤田 敏郎 監修:目で見る脂肪細胞とインスリン抵抗性 メディカルレビュー社:2007)引用元解説
インスリン抵抗性は高血圧、脂質異常とも深い関連

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