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体罰では強くならない。私もそう思います。この先生の30発から40発というのは完全に暴力。ひとりの17歳の高校生を死に追い込んだことはまぎれないも事実。
昨日のブログでもこの事件に関しては取り上げたけど、ちょっとまだいい足らないので書いてみようと思います。
思い返してみると、私は先生から殴られた記憶は1度しかないです。高校時代に研修で。部の顧問の先生ではありません。学年主任の先生でしたね。ラグビー部の同僚がちょっとしたミスをして連帯責任ということでバシッと一発ビンタされました。
この時の話はたまに同期で会うと昔話で盛り上がります。何が言いたいか?あんまり痛くなかったです。歯を食いしばれと言われながらも先生も儀式的なビンタだったと思います。先生の気持ちはなんとく当時もわかった気がします。
事件を起こした先生は明らかに度を超してますね。なんとかならんもんだったんですかね。後になってから大人たちも教育委員会がどうだのこうだの言っていますが、今後に役立てるのはそれは結構ですが、この生徒は戻って来んのですよ。
周囲にいたチームメイトも直接的な行動はできなかったにしても、キャプテンを支える何か言葉とか会話とかあったのだろうか。あったのだと信じたい。
▼「体罰は自立妨げ成長の芽摘む」桑田真澄さん経験踏まえ
早大大学院にいた2009年、論文執筆のため、プロ野球選手と東京六大学の野球部員の計約550人にアンケートをしました。
体罰について尋ねると、「指導者から受けた」は中学で45%、高校で46%。「先輩から受けた」は中学36%、高校51%でした。「意外に少ないな」と思いました。
ところが、アンケートでは「体罰は必要」「ときとして必要」との回答が83%にのぼりました。「あの指導のおかげで成功した」との思いからかもしれません。でも、肯定派の人に聞きたいのです。指導者や先輩の暴力で、失明したり大けがをしたりして選手生命を失うかもしれない。それでもいいのか、と。「体罰は自立妨げ成長の芽摘む」桑田真澄さん経験踏まえ
意見は色々とあると思います。体罰の是非の問題の前に何かもっと違った面の歯車が狂っているように感じて仕方ないです。もし今おなじような問題で悩んでいる選手や生徒がいたらぜひ周囲の仲間、チームメイトに相談を絶対にして欲しい。それが、チームスポーツ。体育会系の厳しさも当然あるけど、そこから産まれるチームワーク、絆があるはず。これは一つのスポーツに打ち込んだことがある人ならわかるはず。勝利を目指した仲間がいるんだよ。そばに。だから絶対に忘れないでほしいです。ひとりじゃないんだ、ミスをしてもカバーしてくれる仲間がいることを。
ご冥福をお祈りいたします。
One for all all for one
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馬場 信浩
光文社 1985-12 |